当院での治療はまず最初に歯ぎしり、くいしばりに対する力のコントロールに重点を置いています。まずは、日常生活のあらゆる場面で、どのくらい無意識にご自身でくいしばっておられるかに気付いて頂くところから始まります。大抵の方は、「自分が無意識にくいしばっているなんて、考えたこともなかった。」とおっしゃいます。
現代社会は、あらゆるストレスに囲まれています。その環境に身を置いていると、知らず知らずのうちに、「急がないと遅れてしまう」、「人からおかしいと思われないかな」、「何だかイライラする」、「頑張らないと」など、独りでに頭の中で考えてしまい、いつの間にか肩や口元に力が入ってしまっている時があると思います。それが悪いわけではありませんが、そんな時は無意識にくいしばる要注意ポイントです。
なぜこれらの事に意識して頂くかというと、歯ぎしりや、くいしばりによる歯の破壊力は非常に強いのです。歯周病や虫歯でもないのに歯を抜かなければならない程、グラグラと動揺した歯をされている方が意外と多くいらっしゃいます。
その動揺の原因は、歯ぎしりやくいしばりです。アメリカの最新情報で、歯を失う原因は40%近くが歯ぎしり、くいしばりという結果が出ています。(虫歯22% 歯周病25% 外傷・事故8%)
無意識に噛み過ぎているのです。